『スパイキッズ』シリーズが小学生向けだとすれば、『エージェント・コーディ』は、はにかみがちなティーン向けの映画であり、ジェームズ・ボンド志望の若くてまだそるひげもない少年たちの願いをかなえるものである。TVシリーズ「マルコム in the Middle」の主役で、もうすぐ思春期が終わるフランキー・ムニッズが、主人公コーディ・バンクスを演じる。コーディはCIAで未成年のエージェント養成プログラムを受けた15歳の新人スパイで、何百万人もの男性の願いをかなえる。アンジー・ハーモンの胸の谷間に顔を埋めるのだ(面白半分のシチュエーションで、ではあるが。法と秩序を守るセクシーな同僚は、コーディの調教師の役割を果たすのだが、このボンドガール対少年の関係が007シリーズのボンドガール対ボンドの関係とあべこべになっているのは認めざるをえない)。ハラルド・ズワルト監督(『ジュエルに気をつけろ!』)が作り上げたボンドの安っぽいクローンのほかに、世界を全滅できる「ナノボット」を盗んできてばらまくと脅すひねくれた悪役(イアン・マクシェーン、アーノルド・ヴォスルー)が登場する。特にこれといったギャグはなく、いちばん笑えるのは007をもじったもので、CIAの受付係が「シルバーのアストン・マーチンでお越しの方、セキュリティまでご連絡を、身体障害者用のスペースに駐車しています」とアナウンスするところで流れるサウンドトラックに潜んでいる。大人には敬意を払わなくてはならない!(Jeff Shannon, Amazon.com)